【保存版】もうカタログで迷わない!新人設計者のための「配管・ホース・継手」選定の教科書

配管設計は、水、油、空気といった流体を「漏らさず」「安全に」「効率よく」運ぶための「道」を作る重要な仕事です。
しかし、いざカタログを開くと、膨大な種類の継手、謎のサイズ表記(AとかBとか)、材質の組み合わせ…と、初心者が最初に挫折しやすい分野でもあります。
この記事では、複雑に見える配管の世界を、まるでパズルを組み立てるように分かりやすく解説します。
基本となるパーツの役割、現場で必須のサイズ知識、そして失敗しない選定ルールをマスターしましょう!
第1章:パズルみたいに考えよう!継手の3つの基本「役割」
配管のパーツは星の数ほどありますが、「何をするための部品か?」という役割で分けると、実はとてもシンプルです。
大きく分けて「つなぐ」「曲げる」「分ける」の3つだけ覚えてください。

1. まっすぐ「つなぐ」(延長・接続)
管と管をまっすぐつないで延長したり、機器と接続したりするための基本パーツです。
2.向きを「曲げる」(方向転換)
流体の進路を変えるためのカーブパーツです。
3.流れを「分ける」(分岐・合流)
流体のルートを増やしたり、まとめたりする分岐パーツです。
第2章:「10A?3/8B?」初心者が必ずハマるサイズ表記の罠
現場で最も混乱するのがサイズ表記です。
「10Aの配管持ってきて!」と言われてカタログを見たら「3/8B」しか載っていない…なんてことは日常茶飯事です。
実は、ミリメートルベースの「A呼称」と、インチベースの「B呼称」は、実質的に同じサイズを指しています。現場では両方が混在するため、以下の早見表で脳内変換できるようにしておきましょう。

新人設計者必携:サイズ読み替え早見表
現場の職人さんはB呼称(インチ)を「〇分(ぶ)」という俗称で呼ぶことが多いので、合わせて覚えておくとスムーズです。
| A呼称 (ミリ系) | B呼称 (インチ系) | 現場での俗称・ 読み方のヒント |
| 8A | 1/4B | 1/4(ニブ / 2分) |
| 10A | 3/8B | 3/8(サンブ / 3分) |
| 15A | 1/2B | 1/2(ヨンブ / 4分・ハーフ) |
| 20A | 3/4B | 3/4(ロクブ / 6分) |
| 25A | 1B | 1インチ |
| 32A | 1-1/4B | インチニブ(インチクォーター) |
| 40A | 1-1/2B | インチハン(インチハーフ) |
| 50A | 2B | 2インチ |
※表記は異なりますが、例えば図面が「10A」で、実物の刻印が「3/8」でも、それは同じサイズなので接続可能です。慌てないようにしましょう。
第3章:ホースと継手の「ベストマッチ」診断チェックリスト
配管(金属管や塩ビ管)と違って、柔軟な「ホース」を選ぶ際はさらに注意が必要です。
「何となく透明なホース」で選ぶと、すぐに硬化したり破裂したりします。
以下の3つの基準で、最適なホースと継手の組み合わせを選びましょう。
✅ CHECK 1:流体は何ですか?(材質選び)
流体の種類によっては、ホースが溶けたり硬くなったりします。
✅ CHECK 2:温度は何度ですか?(耐熱性選び)
✅ CHECK 3:圧力はどちらですか?(構造選び)
3.使用したい製品の種類や色、特殊な加工が必要な場合はその内容について
第4章:現場で冷や汗!よくある失敗事例と対策
最後に、初心者がやってしまいがちな失敗と、それを防ぐポイントを紹介します。

トラブル①:サイズが合わない継手を無理やり突っ込む
- 事例: ホース内径よりも明らかに太いタケノコ継手を、力任せに無理やり差し込んだ。
- リスク: ホースの内側が無理に広げられて傷つき、補強糸が切れてしまいます。これは早期のパンクや破裂の直接的な原因になります。
- 対策: 必ずホース内径に適したサイズの継手を選定してください。(目安:タケノコ部はホース内径の5%アップ程度が推奨されます)
トラブル②:ホースバンドの締め付けでホースが切れた
- 事例: 鋭利なタケノコ継手にホースを差し込み、漏れないようにホースバンドを力いっぱい締め付けた。
- リスク: 継手の角(カド)が鋭利すぎると、締め付けた力でホースの内側が切れてしまい、そこから漏れが発生します。これでは本末転倒です。
- 対策: ニップル部の山に適度な丸み(0.3R程度)がある継手を選ぶか、バンド締め付けが不要なホース専用継手(トヨコネクタなど)を採用して、作業者によるバラつきをなくすのが理想です。
まとめ:最適な組み合わせが、工場の安全を守る
配管やホースは、ただ「つながればいい」「入ればいい」というものではありません。
流体、温度、圧力、そしてサイズ。これらの条件に完璧にフィットした「ベストマッチ」な組み合わせこそが、液漏れなどのトラブルを防ぎ、工場の生産性と安全を守る鍵となります。
「自分の選定が合っているか不安…」という方は、ぜひお気軽に川島産業にご相談ください。
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